アメシスト(紫水晶)にまつわるお話

アメシスト(紫水晶)  Amethyst

ギリシャ神話にアメシストは登場します。

カドモス王の娘セメレーと神々の王ゼウスから生まれた、豊穫・演劇・酒の神バッカスは自由きままな性格の持ち主です。あるとき、月の神アルテミス(ディアナ)に諌められたバッカスは、自分の力を見せ付けるために、自分に仕える家来バッケー(豹の姿で酔っ払った善悪の無い猛獣)を使って、月の神アルテミス(ディアナ)に仕えるニンフのアメシストを襲わせました。

バッケ―達がアメシストに襲いかかると、月の神アルテミス(ディアナ)はアメシストを透き通った石にして救い出しました。それは、水晶の誕生でした。

石になってしまったアメシストを見たバッカスは自分の罪を後悔し、未来永劫にわたって、自分のブドウの実りをぶどう酒として、石になってしまったアメシストへと手向けました。すると、水晶は葡萄色に染まり、紫水晶(アメシスト)という美しい宝石になったのです。

それ以来、バッカスの家来バッケ―は、狂気の酔いから冷めぶどう酒造りに専念したと言い伝えられています。

このギリシャ神話に登場する美しい処女アメシストが名前の由来となり、古来より悪酔いを防ぐお守りと信じられてきたのです。

 

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