山羊座はギリシャ神話では森の神パーンの姿とされています。パーンはヘルメスとドリュオプス王の娘ドリュオペの間に生まれました。 その姿は、上半身は毛深い人間で頭には山羊の角と毛の生えた尖った耳があり、下半身は山羊で蹄があったとされています。
その姿を怖がって乳母は逃げてしまいましたが、ヘルメスは大喜びでオリンポスに行ってお披露目をしました。
パーンはとても女好きです。ある日狩りの帰りに水の妖精シュリンクスとばったり出会いました。パーンはシュリンクスを追いかけまわし、もう少しで捕まえられるというところまできました。シュリンクスは葦に姿を変えて逃れました。このときパーンは葦を一本とってシュリンクス(葦笛)を作り、思い出をこめて愛用したそうです。
パーンが思い出の葦笛を吹きながらナイルの川岸で宴会をしていると、酒の匂いにつられて大怪物ティフォーンが現れました。突然の出現に神々は大慌てで逃げ出しました。パーンも魚になって逃げようとしたのです。ところが、ナイルに入った部分だけが魚となり、水の上に出ていた上半身は山羊になってしまいました。
神々はパーンのこの姿を見て大笑いし、ゼウスはこの出来事を記念してパーンを星座にしてしまいました。これが山羊座です。
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